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社会保険労務士になるには?

社会保険労務士になるためには?

社会保険労務士になるには、まず、社会保険労務士の国家試験に合格する必要があります。

ただし、弁護士資格を有している人は、社会保険労務士試験を受験することなく、弁護士資格を所持していることを以って、社会保険労務士としての全国社会保険労務士連合会の名簿への登録ができます。

ただし、この登録手続きをしなければ、社会保険労務士としての業務をすることはできません。

同様に、社会保険労務士試験に合格した人でも、全国社会保険労務士会連合会への登録をしなければ、「有資格者」「試験合格者」にとどまり、社会保険労務士となることはできません。

この登録手続きを経ることで、労働社会保険法令に基づく書類作成や提出など、社会保険労務士法に根拠を持つ業務を遂行して、報酬を受け取ることができるようになります。
つまりは、社会保険労務士になることができるわけです。

しかし、こうした登録手続きをすると同時に、都道府県社会保険労務士会への入会もすることになり、社会保険労務士会への入会金や会費が発生します。

そのため、試験に合格しても、あえて登録手続きをせず、その知識を社内で活用する道を選ぶ人も少なくないという実態もあるようです。

社会保険労務士の試験は?

さて、社会保険労務士試験は、毎年1回、例年8月の第4日曜日に、全国34か所の試験会場で行われます。

試験科目は、労働基準法及び労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労働保険徴収法、健康保険法、厚生年金保険法、国民年金保険法、労働及び社会保険に関する一般常識の8科目となっており、午前中に選択式問題8問、午後に択一式問題70問が実施されます。

試験時間は、午前中の選択式問題で80分、午後の択一式問題70問で210分であり、国家試験の中でも試験時間が長く、夏場の暑い時期であるという事情も加わって、知識とともに、集中力や体調管理能力も要する試験となっています。

社労士の受験資格は、学歴以外に法人役員もしくは事務従事者

実務経験で受験資格を取得

社会保険労務士試験の受験資格は学歴の他、所定の「実務経験」を満たすことによっても可能です。

そのひとつに、「労働社会保険諸法令の規定に基づいて設立された法人の役員(非常勤の者を除く。)又は従業者として同法令の実施事務に従事した期間が通算して3年以上になる者」という要件が挙げられていますが、これにはどのような方が該当するのでしょうか?

本項目を噛み砕いて説明すると、「一般企業(法人)で労災や雇用、労働保険料などの労働関連、また、年金や健康保険など社会保険関連の実務に携わった者」と言い換えることができます。

冒頭に「役員」とありますが、「従事者」も付け加えられているので、役職に関係なく広く認められます。

実務経験は3年以上

一方、「役員」であっても該当事務の実施に携わっていなければ、社会保険労務士受験資格としては認められません。

また、「役員」の場合には「非常勤」の場合には該当せず、「常勤」であることが求められています。

その他、会社規模に関する規定はありませんので、どんなに小さな会社であっても、「法人」に該当していれば問題ありません。

社会保険労務士の受験資格として必要な実務経験期間は、「3年以上」となっています。

これは、合格後の指定講習が免除される実務経験の「2年以上」とは異なるので、注意が必要でしょう。

これまでご紹介してきた基準から、ご自身が社会保険労務士の受験資格を満たしているのかどうかはある程度判断できると思います。

しかしながら、受験の際には必ず事業主の証明が求められるため、自己判断で試験申し込みに必要な書類を作成することはできません。

試験科目について

社会保険労務士の試験科目は?

社会保険労務士の試験科目と出題数(いずれも平成21年)は以下のようになってます。

<科目> <出題数>
労働基準法及び労働安全衛生法 選択式1問 択一式10問
労働者災害補償保険法 選択式(3科目で)1問 択一式7問
労働者災害補償保険法 選択式 ↑   択一式7問
雇用保険法 3科目で1問  択一式7問
労働保険の保険料の微収等に関する法律 ↓   択一式6問
労務管理その他の労働に関する一般常識 選択式1問  択一式5問
社会保険に関する一般常識 選択式1問  択一式5問
健康保険法 選択式1問  択一式10問
厚生年金保険法 選択式1問  択一式10問
国民年金法 選択式1問  択一式10問
合   計 選択式8問 択一式70問

選択式と択一式の違い

この選択式と択一式の違いですが、選択式の問題は、たくさんある選択肢の中から答えを選んで問題文の空欄の穴埋めをしていく形式です。

択一式はいくつかの文章の中から、正解を1つ選んで答えるという形式。

いずれも、入試問題によくあるマークシート形式なので、答え方はさほどとまどうことはないと思います。

ただ、それぞれの科目ごとに最低合格点が決められているので、ある科目だけできても、他の科目が最低合格点に届かなければ合格できません。

なので、勉強するときはすべての科目をまんべんなく勉強しないといけないのです。

大学入試みたいに、苦手な科目を捨てて他の科目で挽回することができません。

法律は頻繁に改正される

そして、もう一つ大切なポイント!

それは、社会保険労務士の試験科目である法律は、頻繁に改正が行われること。

しかも、この改正点に関する問題が頻繁に出題されます。

だから、テキストは常に最新のものを使わなくてはいけませんし、改正されたポイントがどこなのかを把握しておかないといけないのです。

社会保険労務士って難しい試験のか?

社会保険労務士って難しい試験?

社会保険労務士の難易度に関しては様々な意見があり、一概にいうことはできませんが、数ある国家資格の中では難しい部類に入り、決して簡単な試験ではありません。

というよりも、個人的な意見を言うと、かなり難しいと思います。

まず、社会保険労務士の合格率ですが、毎年平均すると7~8%くらいになります。
これは10人受験しても1人も合格できない計算になります。

さらに社会保険労務士の難易度の高さを物語っているのは、試験科目多さです。

全部で8科目もあり、それぞれの科目に合格基準が定められています。

また、社会保険労務士は、労働基準法や年金について学習するので、複雑な仕組みが多く、

1科目でも大変なのに、8科目もあるとなると目眩がしてしまいます。
ですから、非常に難易度の高い試験と言えると思います。

合格できないわけではない

しかし、知識がまったくなくても合格できない試験と言うわけでもありません。
もちろん、1発合格することも十分に可能です。

社会保険労務士を受験する方のほとんどは社会人が多くなります。
社会人というのは、学生と違い中々学習時間を確保することが出来ません。

このサイトを見ているあなたがもし社会人なら分かると思いますが、突然の残業や会社の同僚からの食事の誘い、接待、家庭の用事など勉強したくても出来ないケースが非常に多くなります。

つまり、十分な学習量をこなす事ができないので、多くの方が合格できないのです。

それが社会保険労務士に限らず多くの資格試験の実態なのです。

しかし、他の受験者同様、あなたもそれほど勉強できる時間はないと思います。
そこで、必要になるのが通信教育を受講することです。

多くの方は、それをしないので、試験に合格出来ないのです。

「勉強時間が取れない、でもお金を使いたくないので独学で勉強する」となります。

そんなに都合の良い話はありませんし、それで合格できるほど社会保険労務士の試験は甘くありません。

良く考えて見て下さい。

社会保険労務士は、年金や労働基準法などを取り扱う法律の仕事です。
そのような厳格な仕事を簡単な勉強で合格させてくれるはずはないのです。

そこを理解できないのであれば、あなたが社会保険労務士に合格することは出来ません。

選択式の対策について

社会保険労務士の選択式とは

社会保険労務士試験の試験形式には、「選択式」と「択一式」の2種類があり、選択式は受験生を最も悩ませる形式です。

まず選択式について紹介すると、

  • 文章中の空欄に当てはまる語句を用意された語群から選んで解答する穴埋め問題。
  • 科目ごと、総得点ともに基準点あり。(両方をクリアしなければならない)
  • 科目ごとの基準点の目安は3点以上。(救済あり)

この選択式が何故やっかいなのかというと、出題ポイントがわかりにくいということです。

もっというと、ご存知の通り、社会保険労務士は出題範囲が広いのですが、その中から極一部集中的に出題されるのです。

そのため、予備校・通信に関わらず、ポイントを絞っても的外れになるケースも多々ありますし、全範囲学習するはめになり、学習量の多さで頭がパンクすることもあります。

それではこの選択式をどのように対策すれば良いのかということになりますが、

  • 基本を身に付ける

に限ります。

完璧に答える必要はない

しかし、そのように言うと、基本を身に付けただけで、選択式対応できるなら苦労はしないと言われます。
でもそれは社会保険労務士試験を理解していないだけです。

社会保険労務士試験は全ての設問に答える必要はありません。

これはこの試験特有のことだと思いますが、選択式問題は、合格基準自体が毎年若干変化しています。

選択式の合格基準は基本的に

  • 1問3点以上
  • 総得点28点以上

となっていますが、試験の難易度や受験者の解答率に応じて、基準点が調整されます。

その調整というのは、「救済措置」という特例で、毎年ほぼ救済措置が発動します。

選択式は基本をしっかり身に付ける

つまり、多くの受験者を悩ましているような、奇問的な難しい問題は、救済措置が取られているので、わからなくても合格基準に達するようになっているのです。

また、選択式の問題は全てが難しいわけではなく、5つの空欄のうち2つくらいはテキストで見たことのある基本的キーワードからの出題です。

ですので、テキストでしっかりと基本を身に付けておけば、何となくでも解答できるようになっていますし、わけのわからない問題にあれもこれも手を付ける必要はないのです。

基本だけの学習なら、いくら出題範囲が広くても十分に対応できます。

大学・短大・高専卒は社労士の受験資格あり

社労士の受験資格には学歴が必須?

社会保険労務士の受験資格のひとつに「学歴」の要件が掲げられています。

数ある難関資格の中には「大卒」が基準となっているものが多い中、社会保険労務士試験の場合には必ずしも大卒でなくとも、「短大」や「高専」、「専門学校」卒といった受験資格が認められているのが特徴的であると言えるでしょう。

このページでは、「大卒・短大・高専」の受験資格にクローズアップしてご説明していきたいと思います。

通信制大学や夜間は?

社会保険労務士試験オフィシャルサイトには、受験資格のひとつとして下記の通り明記されています。

「学校教育法(昭和22年法律第26号)による大学、短期大学、高等専門学校(中学校卒業を 入学要件とする修業年限が5年制の学校)を卒業した者」

さて、ここでよく問われるのが「自分の学校は通信制大学(もしくは短大)だったんだけれど受験できる?」ということ。

通信制大学(もしくは短大)が社会保険労務士試験の受験資格を満たしているかどうかといえば、これは問題なく「満たしている」と言えます。

また、このことは夜間であっても同様です。

受験資格の基準となる学校教育法では、通信制や夜間の学校というのもしっかり認められているのです。

また、「大学を卒業できなかった」という方であっても、その学校62単位以上を修得していれば社会保険労務士の受験資格を満たしています。

その際、「○年以上在籍」といった年数要件はありません。

また、短大や高専の場合にはこうした要件は認められないのも特徴です。

この他、「旧高等学校令(大正7年勅令第389号)による高等学校高等科、旧大学令(大正7年勅令第388号)による大学予科又は旧専門学校令(明治36年勅令第61号)による専門学校を卒業し、又は修了した者」という規定もあります。

社会保険労務士試験の科目と合格ライン

社会保険労務士試験の試験科目

社会保険労務士試験は難易度が高い」と言われる根拠の一つに、試験科目の多さがあげられることがあります。
試験科目は、このようなラインナップです。

    1. 労働基準法及び労働安全衛生法
    2. 労災保険法(労働保険徴収法を含む)
    3. 雇用保険法(労働保険徴収法を含む)
    4. 健康保険法
    5. 厚生年金保険法
    6. 国民年金法
    7. 労務管理その他労働に関する一般常識、社会保険に関する一般常識

出題形式は択一式と選択式

社会保険労務士試験は、択一式問題と選択式問題という2種類の形式で出題されます。

択一式問題は、5つの選択肢が提示される形式で、上にあげた7科目から10問ずつ、合計70問が出題されます。

選択式問題は、400~500字ほどの空欄のある問題文が出てきて、「その空欄を埋める選択肢を選べ」という設問になっています。

選択肢は問題文の下部に20個ほど提示されていて、そこから選ぶようになっています。
尚、空欄は各問5つずつです。

選択式問題は、上にあげた7科目から1問ずつ(一般常識は2問)出題されます。

「言葉を選ぶだけだから、簡単だろう」と感じるかもしれませんが、過去問題を見るとわかる通り、なかなか紛らわしい選択肢がありますので、迷う人も多いでしょう。

また、空欄の前後だけを読めば正答できる問題は少なく、確実に正答するなら、500字弱の設問全体を読む必要があります。

合格基準点は?

社会保険労務士試験は、概ね65%~70%程の正答で合格できるのですが、試験問題の難易度によって(受験生全体の点数によって)、毎年若干の調整がされています。

そうした調整がされた結果、7%台の合格率が保たれているのです。

そして、全体点数で合否を決めるだけでなく、科目ごとの合格基準点があり、それを上回らないと合格できないシステムになっています。

社労士の一般常識(労働一般編)

一般常識の壁

多くの受験生が悩む科目が、この一般常識です。

一般常識といってもあくまでも社会保険労務士一般常識です。

内容を見ていると、何処が一般常識なのかまったく理解できなく、その上、法改正も頻繁にあり、勉強すればするほど、厄介に感じてしまいます。

そこでこのページでは一般常識対策のコツを紹介致します。

まず一般常識は、労働一般と社会一般に分かれ、ここでは労働一般の攻略法を解説致します。

労働一般で一番重要なのは、頻繁に出題されるポイントを中心に学習すると言う事です。

あれもこれも学習してはいけません。

学習のポイント

ポイントは以下のようになります。

労働関係諸法令

労働組合法・労働契約法・最低賃金法・労働者派遣法・障害者雇用促進法・男女雇用機会均等法などの出題頻度が高くなっています。

それほど深く学習する必要はなく「浅く広く」を基本としましょう。

また、基礎的なキーワードや法改正事項を中心に勉強を進め、旬な法律を重点的に学習するのがポイントです。

労務管理用語

近年それほど多く出題されていませんが、過去に選択式の実績が何度あり、ひと通り押さえておく必要があります。

ポイントは、用語とそれぞれの意味について、体系的に理解することです。

それほど時間をかける必要もなく、空いた時間を見つけて学習して下さい。

●労働経済白書

良く白書を学習するという方がいますが、それほど力を入れる必要はありません。

あくまでも概略だけを抑えれば良いと思います。

白書をまともに学習すれば、とてもじゃありませんが、時間が足りないので、時間をかける事は止めてください。

まずは上記のポイントを念頭に入れて学習して下さい。
そしてもう一点ポイントがあり、それは、「現在どの法律の学習をしているか」常に意識する事です。

労働一般を学習していると、どこかで見たような用語が出てきます。

そのため、学習しながらどの法律の規定なのか意識しなければ、頭がこんがらがり、曖昧に知識を覚えてしまいます。

出来れば、ノートを用意してポイントをまとめながら、学習を進めると良いでしょう。